音楽: 2007年10月アーカイブ

2週続けてのみなとみらい。
日本フィルの横浜定期演奏会です。

スペインにちなんだプログラムになっており、曲目は以下の通り。

シャブリエ:狂詩曲《スペイン》
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
ファリャ:バレエ音楽《三角帽子》(全曲)

<指揮>現田茂夫
<ギター>村治佳織
<アルト>谷口睦美


狂詩曲《スペイン》は、高校生の時、吹奏楽コンクールの自由曲として演奏した思い出深い曲です。
変拍子が多く、非常に難易度の高い曲で、正直なところ演奏できるレベルを超えた曲で最後まで仕上がらなかったことを今でも覚えています。
ベンチマークになるもの差しを持っている分、聴いていて日本フィルの演奏レベルの高さが十分に理解できました。
実演を聴くのは初めてでしたが、非常に元気の良い音を出すオーケストラだと思います。

アランフェス協奏曲は、初めて聴きました。これも大変聴きやすい曲で2楽章は馴染みの深いメロディです。
村治佳織さんは、とても弾き慣れた雰囲気で表現豊かに演奏されていました。
オーケストラ相手にアコギではさすがに音量で負けてしまうのでしょうか、スピーカーを通じて増幅されていました。

《三角帽子》も高校生の時からずっと聞き続けている曲でなじみ深いものがあります。
今現在の愛聴盤は、言わずとしれた名盤のデュトワ/モントリオール響です。
で、今回の全曲版というのを聴いて初めて知った驚愕(というほどでもありませんが)の事実、デュトワ/モントリオール響のそれは、全曲版ではなかったという事実です。
でも、デュトワ盤を聴き慣れているせいか、本当の全曲版は冗長に感じられました。

曲の冒頭で男性コーラスらしいかけ声が入る部分があるのですが、実はオケのメンバーがみんなで叫んでいたんですね。
手拍子をするところもやはりオケメンバがみんなで手拍子、指揮者も一緒に叩いていて、こちらも演奏会ならではの発見でした。

日本フィルの演奏会は初めてでしたが、音楽評論家を招いて開演前に楽曲解説をしていたり、さまざまなノベルティグッズを販売していたり、コンサートの運営にも一工夫が見られました。
こういった取り組みはいいですね。ほかのオーケストラも見習うべきでしょう。

客層は、年配者がほかのオケの演奏会よりも目立っていた気がします。あとおなじ年配者でも、N響と比べると庶民色が強いですね。こういったところにもオーケストラ毎の色っていうのがあるんですねぇ。

日本フィル
http://www.japanphil.or.jp/

村治佳織
http://www.musicachiara.com/dulcinea/index.html

先日おこなわれた横浜みなとみらいホールでのコンサート。
このホールは初めてですが、なんてことはないシューボックス型のコンサートホールですが、ほどよい残響と適度な大きさが割と良い感じではないでしょうか。

曲目
モーツァルト/ピアノ協奏曲第23番
ブルックナー/交響曲第7番(ハース版)
ワーグナー/歌劇『ローエングリン』第1幕への前奏曲(アンコール)

指揮の上岡さんは、音楽監督を務める手兵ドイツのヴッパータール交響楽団を引き連れての来日です。
とても見栄えのする指揮をする方で、音楽を文字通り体全体で表現されていました。
楽団員に対してさまざまなパフォーマンスを通じて表現を要求するいっぽう、拍もとてもわかりやすい振り方をされていて、さすがはドイツの音楽大学で教鞭も執られている方だと思いました。
こうした見ていて楽しい指揮をする方は、コンサート映えするので、CDといった音源よりはライブや映像で楽しんだほうがよいと思います。

ブルックナーですが、事前の噂通りの超低速演奏でした。7番で90分というのは、ようするにギネスものな遅さなわけですが、それがわざわいしているのか1楽章後半から2楽章にかけては弛緩した印象を強く持ちました。
中でも2楽章は、途中で迷子になってしまったという言い方が適切かもしれません。
一方3楽章にはいってからのオケは水を得た魚のような躍動感あふれる音を聴かせてくれていたと思います。
終楽章も基本的には3楽章の緊張感を持続しつつ最後まで突っ走っていったという印象でした。

音楽に対する感動よりももっと感動した出来事が実はこのコンサートにはありました。
アンコール後も鳴りやまない拍手は、オケ団員が退席したあとも引き続き鳴りやまず、誰もいないステージに再度上岡さんを登場させ、団員たちをも呼び戻してもう一度挨拶されたシーンがあったことです。
上岡さんの音楽性に共感された観客によるものなのか、昔からの知り合いが大挙して称賛されていたのか、実情は定かではありませんが、ああいった音楽家を褒め称えるパフォーマンスはみていて気持ちの良いものでした。


音楽に対しては、非常に明確なイメージを持たれている指揮者だと思います。
それがゆえに手兵のオケでは、彼なりの解釈や表現が十二分に発揮されていたのだと思います。
一方、客演ではそういった個性の強い指揮者というのは敬遠されがちなのだと思います。
昨年12月にN響でベートーヴェン第9を振ったときにそれを垣間見せる記述をネットでみつけることができました。

N響第2ヴァイオリン奏者の日記から

無事第九の練習も終わりました。今年はちょっと変わっているかな.......?

http://www.nezu.ms/tubuyaki.06.12.html

2ちゃんの「指揮者 上岡敏之 を語ってみそらし?」スレから

118 :名無しの笛の踊り:2007/10/11(木) 23:36:47 ID:Otkm/fpU スレ違いのような気もするが、その演奏技術を誇るはずのN響も、1stヴァイオリンが とんでもなくひどい。アンサンブルうんぬんではなくて、技術的にひどいのだ。 昨年、上岡がN響と客演したとき、上岡の要求するテンポにオケが応えられず、逆ギレ したコンサートマスターが、練習の時に、指揮者が出てくる前に居並ぶオケと合唱団に 向かって「今日は指揮者の言うとおりにはやらないのでよろしく」と宣言したそうな。 合唱団のメンバーから聞いた話なので間違いない。あの第九は、上岡の意図がほとんど 生かされなかった演奏だったそうだ。

http://music8.2ch.net/test/read.cgi/classical/1189899931/

ファンページにある本人へのインタビューから

--(WM)4日間のN響の第九の公演、お疲れさまでした。感想?それじゃ私の感想から・・・。上岡さんの指揮ぶりはいつ見てもエネルギッシュなのですが、例えば、ヴィースバーデンやヴッパータールで演奏会を聞いたときとても印象的だったのは、上岡さんのタクトの軌跡あるいはその残像に導かれるように音楽が紡ぎ出されていく感じを受けたことでした。今回の公演は、働いているなぁ、という感じをうけました。(笑)第九というのは大変な曲なんですね。

 そうですね。2回の練習と本番ですから、オーケストラと十分な意思疎通を図れていない部分がどうしても残るので、結果としてそういう印象を持たれたのかもしれませんね。その点では、4日の公演のうち3日目の公演が一番うまくいったように感じています。

http://homepage3.nifty.com/tnomura/kamioka/interview3.html


ネットでは、結構厳しい批評も多く見受けられていますが、それだけ話題性があるということは、みな彼に期待しているところが大きい証拠とも言えます。
実際のところ、音楽性が感じられない無個性な演奏で、話題にも上らない指揮者だってたくさんいますから。
今後のさらなる活躍を期待し、陰ながら応援していこうと思います。


あと、2006年に読売日響を客演したときのブラームス1番がこちらで見られます。
http://www.dai2ntv.jp/p/z/101z/play.html?article=NtvI00015162

オーディオショウで初めて知ったトミー・エマニュエル。
アマゾンで超絶が楽しめるというDVDを購入してみました。
レビューで絶賛されているとおりの超絶技巧、指先が見えないくらい速くて、メロディアスで、とても楽しそうにしながら弾いている姿がこれまた良いです。
この価格でこの内容でこのボリューム。
なにもかもがすばらしいです、いやまじで。

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