音楽: 2007年4月アーカイブ

のだめブームで最も潤ったオーケストラと言えば、間違いなく都響でしょう。
原作に音楽監督のデプリーストが登場していたり、ドラマ版の制作協力といった蜜月関係にあり、のだめに縁のある曲目をそろえたのだめ演奏会のチケットは常に完売状態、らしいのです。
こんなおいしい状態に、ほかのオーケストラが指をくわえて見ているわけがないですよね。タダでさえオーケストラの財政状況はとても苦しいのだし。

そこで、のだめを連想させるベートーヴェンの交響曲7番やブラームスの交響曲1番をそろっとプログラムに加えたり、といった控えめな便乗もあれば、堂々と演奏会のタイトルにのだめを連想する以外にどうする?的なものもあったりします。
ちなみに、のだめを使えるのは都響だけなので、この場合、のだめとはどこにもでてきません。たとえば、5月のGWにN響が開催する「N響★カンタービレコンサート」とか。ちなみにこのコンサートは楽天が主催してます(笑)。

タイトルに書いた「ベト7・ブラ1・ラプソディ」とは、
ベト7(ベートーヴェン交響曲7番)…千秋がSオケで初めて指揮した交響曲
ブラ1(ブラームス交響曲1番)…千秋と峰たちが作ったR☆Sオケの初回演奏会のプログラム
ラプソディ(ガーシュインのラプソディ・イン・ブルー)…学園祭にSオケが千秋抜きで演奏した曲、のだめがマングースのきぐるみをきてピアノパートをピアニカで演奏したやつ
のことであり、のだめを見ている人には死ぬほどなじみ深い曲ばかりなのです。
この便乗演奏会が、新日本フィルにより開催されたので、行ってきました。

先日のLSOといい、まじでクラオタ状態ですね。

場所は、新日本フィルの本拠地、すみだトリフォニーホール。日本有数の音響を誇るホールとのことですが、正直なところどんなところが良いのかはわかりません。
客席はほぼ満席で、通常のオケの定期公演とは明らかに客層が異なり、要するに年配な方の比率が低かったのはよかったです。加えて、演奏中のマナーもそうした定期会員らしき方々と比べても圧倒的に良かったですね。
先日、都響で行われた「のだめカンタービレコンサート」では、客同士のトラブルがあった様子ですが、そういった心配もまったく無用でした。
ただひとつ気になったのは、みんな楽章の間で咳払いしすぎです。そんなに風邪を引いてる人が多いんですかね。それとも、みんなが咳払いしているのを勘違いして、それがエチケットだなんて勘違いをしているお客さんがいたりしてね。。。

非常に贅沢なプログラムが組まれたわけで、全体を通じてはとても楽しめたコンサートでした。なによりも、ベト7を生で聴けたのはとてもいい経験でした。
細かいことを言えば、ホルンはもっとがんばってほしかったと思ったのですが、たまたま見つけた新日本フィルのホルンの方の日記を読んで、好き勝手に書くのは楽だけど、演奏している側は大変なんだなぁということを垣間見、文句ばっかつけちゃいけないと思い直した次第です。

ロンドン交響楽団が極東ツアーを行っている。
最初の訪問地がここ日本。
東京で昨日と今日と2公演したあとは、中国へ。
中国内のいくつかの都市を回った後に香港、台湾、そしてマレーシア。

ということで、東京オペラシティで行われた演奏会を聴きに行った。

唐突ではあるが、ロンドン交響楽団といえば、スターウォーズである。
あのテーマ曲を演奏していたのが、ロンドン交響楽団。
最新作までそうなのかは知らないが、1978年に公開されたあのスターウォーズのテーマはロンドン交響楽団が演奏していた。
そういう意味で、とてもなじみの深いと勝手に感じているオーケストラである。
その演奏会に行けたのは、単純にうれしい。

曲目は、
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲4番
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲(フランク・ペーター・ツィンマーマン
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
で、指揮はダニエル・ハーディング、LSOの主席客演指揮者である。

全体を通しての感想は、ただただうまい、の一言である。
日本のオーケストラと比べて圧倒的にいい音してる。
弦楽器も木管も金管も、ぜーんぶうまい。桁違い。
加えてその安定感たるや、もう、ほんとに、こんなに安心して聴いていられるなんて、日本のオケではあり得ない!
(まぁ、チケットもあり得ないくらい高いけど)

陸上などの競技で一般的には、日本記録と世界記録との間には埋められない溝があるものだが、まさにソレである。

ということで、オーケストラの性能そのものに大変驚いたというか感動した。

曲別に見ていくと、
ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲が大変すばらしい演奏だった。
ツィンマーマンの独奏もすばらしければ、LSOの伴奏も抜群だった。
CDで聴いていた限りだとつまらない曲だと思っていたのだが、実演をみて変わった。

「新世界より」は大変個性的な解釈をしている演奏だった。
タメるのが好きな指揮者で、タメるたびに音楽が止まるのだが、そういうのもアリなんだろうと素直に受け入れられた。

公演前から少し気になっていたことがある。
今日のこの「新世界より」のプログラムは、この極東ツアーで今日のみと特別プログラムだったことだ。
マーラーの5番とベルリオーズの幻想交響曲の2つのプログラムでほかの公演は構成されているのだ。
ツアーは、過密なスケジュールだし今日のためだけのプログラムとなれば、練習不足のまま本番を迎えるのではという不安がよぎる。
実際、2,3楽章はアンサンブルが乱れがちで練習不足なのでは?といらぬ心配を抱かせる部分もあった。

今回の公演は、非破壊検査という会社がスポンサーに付いているようで、コンサートホールにもそれっぽい社員と接待で呼んでいる客先が挨拶を交わしまくっていた。
うがった見方だが、マーラーの5番では、営業対策として配るチケットとしてはマニアックすぎるから、誰もが知っている「新世界より」のようなポピュラーなプログラムを望んだのではないかと思う。
芸術にパトロンは必要不可欠な存在なので、それがどうの言うつもりはないけど。

ちなみに、今日のプログラムは、6月のスペイン&ポルトガルツアーでも組まれていたので、やっつけではないようだ。
まぁ、やっつけであの解釈を演奏しきったのだとすれば、それはそれですごい話ではある。

楽団は土曜日に来日して日曜日は箱根の美術館に行ったらしい。団員のツアーブログに書かれていた。
http://lsoontour.wordpress.com/2007/04/16/free-day-in-hakone/

次回はぜひゲルギエフと来日して、春の祭典をやってほしい。そしたらまた聴きに行く。

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